「ガールズ×戦士」シリーズ全ての視聴を終えて 3

かなり時間が空いてしまいましたが3回目となります。
毎日ちょっとずつチマチマと書いてたらこんなにかかるものなのですか。
色々と思ったことを吐き出してみたくなって始めましたが、文章化するというのは頭で考えている以上に難しいものですね。
前回・前々回の記事も結構ひぃひぃ言いながら完成させました。
とにかくエターならないことを祈るばかりです。
こういった記事まで途中で書くのやめるとなるとマジでモチベの低下が異常でしょう。

 

そんなことより今回はマジマジョピュアーズについて書こうと思います。
例によってレビュー・考察的なものでなく妄想垂れ流し文章と各シリーズやその他の作品のネタバレ有りなのでご注意を。

 

・魔法×戦士 マジマジョピュアーズ!』公式サイト
ファントミラージュを見た衝撃により、これはなんとしても全シリーズ見なければと思いました。
んでやっぱ見るなら第一作目がいいのかなってなりましたが、どうもミラクルちゅーんずのビジュアルが当時は僕にあまり響いてこなかったんですよね。
あとは単純にさかのぼっていく感じで見るのが良いかなと思ったのと、カワイイなぁと思ったのもありマジマジョピュアーズから視聴することにしました。

 

全作見終えた感想としては、ガールズ×戦士シリーズの中でも最も入りやすい作品ということですね。
魔法や夢がテーマになっているので、従来の魔法少女やヒロインモノのアニメを見てた人辺りもすんなり入っていける内容になっているでしょう。
ただ実をいうとこの時点ではまだ僕自身が女児向け、しかも実写を見ることに抵抗が残っていたのか、4話くらいまではちょっとまで見てて恥ずかしいなって気持ちがあったんですよね。
ファントミラージュが特別好きだっただけで、他のガールズ×戦士はもしかしたら自分には合わないのかも? なんて心配もしてましたが、無用なことでした。

 

なんといっても大きく印象を変えてくれたのが9話から開始される追加戦士シオリとのエピソード。
男爵の一旦の退場、新たな敵、謎の少女と、ここに来てワクワクする要素が一気に追加されるのはうまいですねぇ。
これ以降はもうすっかりこの世界に引き込まれてしまい、僕も仲間と一緒に過ごしているような気持ちになっていたのだと思います。
とにかく序盤見た時と最終話を見終えての印象が大きく違ったのが印象に残っています。

 

これは全てに共通することですが、総集編の入れ方が上手いですよね。
ただ昔の映像を流すだけのものではないですし、リアルタイム視聴なら良い振り返りにもなります。
それだけでなく結構重要な場面と総集編を絡めていることが多いので油断できません。
マジマジョピュアーズでは先代魔法戦士の話しと絡めていたのが感動的でしたね。
そういやモモカのお父さんも結構な回数出てくるし、主人公の家族は一番深く描かれている作品だったとも思います。
あと29話の平凡な総集編かと思いきや、そこから強化フォーム覚醒の試練へと繋がるとこなんかも非常にうまい……あそこは最高に盛り上がりました。
各々の戦いも本当に良かったし、アキラメルド編は非常に好きな話しの一つです。

 

なんか仲間達みんな私利私欲のために魔法つかっちゃうところ良いですよね。
かわいらしいし、使えるもんなら使うなんて当たり前ではないでしょうか。
ティアラさんはあえて魔法使わないで色々やってるってのも面白い。
リンが氷を巨大化させて涼むのとかとってもかわいい。
シオリがニンジンを消滅させるのなんか実にキャラが出てて良いですよね。
あとアキラメスト側がバトル時に公平なルールを設けてくれているのに味方側が魔法でズルしまくるのも笑ってしまう。

 

でもこの作品全体の夢に対する捉え方がすごく好きだったりします。
アキラメストは毎話ほぼ必ず浄化できて勝利は約束されていると考えて良いでしょう。
しかし、5人それぞれが叶えたい夢と向き合うシーンではしっかりと困難や葛藤が描かれている。
ミツキはあと少しのところで優勝できずといったシーンが多く、だからこそアキラメルドでの「昨日の自分に負けないこと」という言葉が胸に刺さるものになりました。
リンも漫画を描くために魔法を使ってしまうけどその事を反省する。
なんでも簡単に上手く良くような安易な優しい世界ではないのが本当に関心させられた所です。

 

魔法×戦士という分かりやすいテーマなだけあり戦闘はシリーズ中もっともバラエティ豊かに感じました。
全作のサウンドジュエルが大体は集めるだけのアイテムだったと思うと、こちらは正当進化と言っても良いでしょう。
一瞬で決着がつくものからバラエティ番組のような戦いだったり、魔法で本物を呼び寄せたりと幅広い。
魔法攻撃事態は、相手からの攻撃を相殺するために使うことが多かったですが、大ボス戦等では割としっかり魔法を敵にぶつけているシーンも多い。
敵の攻撃をまともに喰らってしまう場面も時々あるのは、このシリーズでは結構珍しいように思います。
見返してみるとリンが被弾率高い気がするんですよね、しかも結構ハデにやられてる時もあるのは、意図的な演出かもしれません。

 

楽曲に関してもミラクルから続いてキャッチーですぐに覚えられるものが揃っています。
実はマジマジョは曲に関しても最初はまだピンときてませんでした。
これも徐々に見ていくうちにどんどん好きになっていきましたね。
magical2のベストアルバムは今も良く聞いているくらいです。
特に「愛について」は、作品のテーマを表す主題歌としてはこれ以上のものを作れるのか分からない程のクオリティではないでしょうか。
マジマジョピュアーズと言えばこの曲、これ以外にありえないと言えます。
でも最初に凄く好きになった曲は「サンキュー」でした。
これは最終版のエンディング曲なのですがもう未だにまともに聴くことができません。
聴くと泣いてしまうんですよ。
普通に卒業ソングとして聴くのも良いですが、マジマジョピュアーズ5人のこれまでの戦いを想いながら聴くと泣かずにはいられない。
リアルタイムで見ていたら毎週号泣してたんじゃないでしょうか。
超ラッキーはシオリとの一連のエピソードを想い浮かべながら聴いてしまいます。
あの物語にピッタリな歌詞が入っているように思えますし、仲間になるまでの流れを歌っているようにも感じ取れました。
改めて聴くと意外と重めの音が多い曲だったのも驚きました。

 

登場人物に関して、今回は全体的に出てくる人みんな優しいですね。
いや基本的にこのシリーズはそうなんですが、仲間にもツンツンした娘が一人もいなかったように思います。
シオリが若干ツンデレっぽい時ありましたけど相手をからかう時も軽くちょっかい出す程度の雰囲気だったりでやっぱりカワイイ。
あと僕はブラック状態のシオリも好きなんですよね……荷物持ちと財布としてアレな扱いを受けるムリ太郎が羨ましい。
モカも主人公の中では最もおっとりしていてふわふわなイメージがあります。
最後に仲間となるユリアも、最初は対立から始まるかと思いきやすぐに打ち解けましたしね。
ユリアは最初ちゃんと馴染めるか本当に心配だったのですがここも自然と進めていくことができるのは流石としか言いようがありません。
人間界のことに詳しくないキャラが良く活きていました。
終盤にある一人一人の掘り下げ回の中でもラーメン回は素晴らしかったです。
んでリンは序盤マジで出番が多いしなんか属性もモリモリ。
マイとは逆で、勉強は得意だけどそれ以外はポンコツな面が目立つというのがなんとも可愛らしい。
関西弁はまあ、魔法界っていうくらいだし関西くらいあるでしょうし問題ないでしょう。
ミツキは怖がりな一面が分かるまではちょっと印象が薄いような。
単独回もあったはずなんですがなんででしょうか。
普段は明るく優しい印象がありますが、怪人と戦う時はなんか一番怒ってるような気がしたので、正義感の強い娘なんだなってのは終始感じていました。
ハッピーはなまるカワイイ、ミツキにこちょこちょされたい人生だった。
敵側は邪魔男爵のインパクトが凄まじい。
基本ふざけたノリで面白いけどなんかイヤな奴、って感じが絶妙です。
あまり役者さんについて詳しくないのですが、男爵役の方は非常に有名、大物の方だったようですね。
シリーズ恒例、三馬鹿のやりとりも変わらず面白い。
僕は特にムリ太郎がかっこよくて好きです。
ムダ子が現役高校生だったのには笑ってしまいましたが。
ダメ之丞は過去話がなかなか分かりやすくて良かったですね。
あの回自体は若干強引だなぁと思う点もありましたが。

 

今回はいくつかお気に入りの回について振り返ってみましょうか。
全話見終わった後にメモしたものがあるのでその中から一部抜粋します。

マジマジョピュアーズお気に入り回メモ(★は一押し)、
6.7.10.(★14).(★17).20.24.(★★★30~33).38.41.
(★42).47.(★★★48~50),
(★★★★★★★51)

 

6話
ラクルちゅーんずとのコラボ回ですね。
マジマジョ見てた当時はまだミラクルの事ほとんど分かってなかったのですが、この時点で主人公のカノンがめっちゃ明るくて良い娘だな~という印象はありました。
まだちょっと前髪無しのおでこスタイルに慣れてませんでしたが、この時点ではフウカが好きだったような気がします。
ツインテ主人公二人の対面、天然同士のやり取りが笑える。
微妙にマジマジョ側が正体バレしてる感じしますがあえて言わないというのはコラボ回の伝統となりました。

 

8~14話
シオリ加入までの流れが非常に丁寧に描かれていました。
ここまでしっかりやってくれたのは予想外で、前述したとおり本作の印象を大きく変えた瞬間でもあります。
敵幹部かもしれないという疑惑があっても最後までシオリを信じ続ける強さ、ここでモモカは主人公の鑑だと確信しました。
作中でも言われているとおり相手を信用しすぎるってところもまさにあるんですよね。
もちろん仲間になってからのシオリが好きですが、やっぱりブラックシオリがかわいい……!

 

17話
誕生日回と思いきやまさかのクイズ回にして焼肉回。
屈指のギャグ回として伝説となりました。
モカが激しく怒ることってほぼないのでここの最大級の怒りは貴重ですね。
毎度思いますがホンモノガーネットの力がヤバすぎる。
肉だけでなくおっさんまで実体化するという発想は天才的。
誕生日に家でパーティとかじゃなくて焼肉屋いくのなんかリアルじゃないですか?
自分も経験上、家でというよりはどっか豪華なお店でみたいなことが多かったので。

 

20話
ミツキの印象が大きく変わった回。
こちらでもホンモノガーネットが恐ろしい力を発揮しています。
オバケよりそっちの方が怖くないですかねミツキさん。
真夏の設定ですが白い息がすごくて見ているだけで寒くなるのがちと大変そうですね……。
これがミラクルの合宿会同様に夜のシーンだったら肝試し感がより出ると思いました。
肝試し回はファントミでもやってほしかった、一番怖がりなのは誰なのかめっさきになるー。

 

30~33話
ロイヤルフォーム覚醒までの試練、特訓、邪魔彦決戦まで。
作中でも屈指の盛り上がりを見せてくれる話数といって良いでしょう。
初見時はここでマジマジョピュアーズへの印象がまた更に変わりました。
こんなにアツい展開がくることを全く予想できていなかったため当時はもう大盛り上がり状態です。
幻の世界でそれぞれが試練に打ち勝って強くなるって展開、すごいベタなんですけど無条件で泣けてきちゃうんですよね。
ここまでで登場人物への愛着も湧いていましたから今回の場合は尚更です。
リンの回は得にすごくてまさかの魔法界に居た頃の回想まで見ることができます。
結局のところ謎が多い魔法界ですけど少しでもちゃんと描写があって安心しました。
自分は戦士として向いてなくても構わない、仲間と共に戦っていくという決意に泣かされました。
また、この回のシオリの試練、おそらくシリーズ史上最も重い展開ではないでしょうか。
ブラックモモカの演技が生々しくて視聴者にもダメージを与えてきます。
ブラックシオリに続いて好きですねブラックモモカ、モモカにならあんな対応されても良いなって思っちゃいます。
邪魔彦決戦からのあのラスボス感漂いまくりのグラン魔登場と、飽きさせない展開が続き勢いが更に増してくるのを感じました。

 

42話
たぶんシリーズ恒例となるであろう終盤のメンバー一人一人の掘り下げ回。
中でもリンのストーリーは個人的にも気になっていたので好きですね。
カイトとの関係は度々描かれていましたしね。
恋愛的なストーリーなら僕はこれくらいの関係が一番見ていて安心でいます。
カイトはリンの事もう大好きな気持ちにあふれているのが誰から見ても分かりますが、リンは自然とそれを回避してしまうというのがなんとも良い、ニヤニヤしてしまう。
リンの夢の話しに関しても今回の回答はやっぱりどこか現実的。
向いてなくても頑張ることと、他の得意なこと、誰かと組んで頑張ること、難しいですが方法はいろいろあるんですよね。
最後は二人の様子を仲間が覗き見していますがここが最高です。
4人それぞれ表情や反応が違っているんですよね。ユリアはまだなんのことかあまりよく分かってない様子なのもしっかりキャラクターが出ています。
ここのシオリの表情がいろんな意味で嬉しそうって感じで好き。

 

49~51話
邪魔男爵(大帝(オオカラ))との最終決戦。
クライマックスにふさわしい驚異的な盛り上がりを見せてくれました。
魔法はいままでに無いほど多彩に駆使されていますし、ここのバトルは本当に派手だったりおもしろかったりで楽しいです。
ミツキ変身モコニャン、板野サーカス風演出の衝撃はすさまじい。
笑えるシーンだけには留まらず、最後の戦いだけありボスも今までに無い手強さをみせてくれます。
「ここは任せて先に行け」からの主人公以外の全員が石化の絶望感といったらもう。
前作のラストバトルと同じくらいの緊張感・絶望感を感じさせられました。
男爵分身からの個別バトルも全員の見せ場がありアツい。
そして絶対絶命のピンチに陥った後の邪魔彦登場という超王道展開が非常に気持ち良い。
奇をてらったりせず視聴者が望む王道展開を全力で貫くこの姿勢が大好きです。
この最終バトルは「こうなってほしい」と望む展開のオンパレードで最高でした。
男爵も根っからの悪人ではなく夢を持っている人ってのもまた良いですね。
離脱してからも地下帝国で必死に生き抜いていましたし諦めない心を持っている人なのは間違いないでしょう。
そういや三馬鹿はこの時点でもう既に改心済みで、この三人の協力もありラストバトルを乗り越えることができたんですよね。
こっちのストーリーの流れもやっぱり良いですねぇ。

 

あぁ、とうとう51話について語る時が来てしまいましたか。
恐らく約10年ぶりくらいに創作物でヤバいくらいに号泣したと思います。
それも女児向け作品でですよ、とんでもないとしか言いようがありません。
マジョカプリンセスになるってなんかもう人柱じゃないのって見てる時は思ってましたし、本当にモモカだけが魔法界に残ってしまうというのが、視聴者である自分自身受け入れがたいものでした。
モカがプリンセスになった途端に仲間達が敬語になるところちょっとしんどすぎましたね。
Aパートの段階では凄まじくもやもやします、これで本当に終わりなのかと、ええ。
ユリアも学校に通えるようになって仲間4人でいるシーン、浄化された三馬鹿の後日談が語られるのは実に良いですね。
味方も、かつて敵だった者も、皆それぞれの夢に向かっていく。
モカがいない寂しさをぬぐい切れない仲間達。
最終回を見ていた時の僕の心境は完全にシンクロしてしまっていました。
ティアラさんの所に戻ってきた時点で「あ、モモカ出て来るな」って察しましたし読める展開でしたよ。
全て読めていたにも関わらずモモカの歩いてくる姿が映った瞬間から耐えることはできませんでした。
ここからはもう冷静さを失い、オールスターダンス、1年間ありがとうの挨拶と魔法をかけてもらい、ダイジェスト映像と共に流れるサンキュー、この流れで最後まで泣きっぱなしです。
人によってはとんでもねぇご都合だと思う人もいるでしょうがここまでしっかり積み重ねてきたものを見てきましたし、そんなご都合だなんだなんてもの全く気になりませんよ。
離れられるわけないじゃないですか、モモカも5人でいられる方法を必死で考えていたんじゃないかなと僕は解釈してます。
このままモモカが戻ってこないで終わるなんて絶対に嫌だという気持ちでいっぱいでした。
そんな中この展開です、男爵までもが夢を叶えハッピーエンド。
寂しさ、悲しみの末に、願っていたもの、望んでいたものが全て叶う最高の大団円という他ないでしょう。

 

この記事を書きながら51話の最後の方を見直していたらまた泣いてしまいました。
こういったテレビ番組でここまでの喪失感を覚えた事はまずありません。
リアルタイムで追っていたら一体僕はどうなってしまっていたんだろう。
実際、全話見終えた後の数日間は酷いロスに陥っていて日常生活に若干の支障をきたすレベルでした。
というかファントミラージュはリアルで追ってるから最終回が本当に怖いです。
テレビの前で大声出して泣くのはさすがに恥ずかしいなぁ……でも絶対泣くでしょうね。


というわけでやっと書き終わりました。一ヶ月以上かかった気がします。
次回はミラクルちゅーんずについて書きましょうか。
一応は次で最後にする予定です。
更新は今回と同じくものすごく先になるでしょう。